コーポレートサイトは、自社やサービスの魅力を発信して新規顧客を獲得するなど、高度情報化社会の現代ではなくてはならない存在です。
しかし、自社サイトを用意した企業のうち、成果が出ている場合もあれば、そうでないケースもあります。
成功と失敗に分かれる原因は幾つかありますが、ブランディングを正しく行っているか否かは重要なテーマの一つです。
そこで、今回はコーポレートサイトをブランディングする効果や意義について、確認していきましょう。
1. コーポレートサイトとは
2. コーポレートサイトの目的
3. コーポレートサイトをブランディングするメリット
4. コーポレートサイトのブランディングで得られる3つの効果
5. 自社の魅力を伝えるために大切なこと
コーポレートサイトとは
コーポレートサイトとは会社やNPOなどの法人、組合などの公式のWEBサイトのことを指します。
ネットが普及した今では、事業活動における正確な情報発信拠点として、欠かせない存在となりました。
サイトの具体的な内容としては、会社概要や製品情報だけでなく、活動や取り組み、役に立つ情報など、自社の魅力や特徴を発信するコンテンツが中心です。
顧客や従業員、取引先など様々なステークホルダーは、これらのコンテンツから色々な情報を受け取ります。
同時に、信頼感・情熱・高揚感など、ユーザーに多彩な印象を与えるため、コーポレートサイトはネット上における会社の顔とも言えます。
なお、企業が所有するWEBサイトは、他にECサイトやLP(ランディングページ)、サービスサイトや社内向けサイトがあります。
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目的 |
主なターゲット |
特徴 |
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コーポレートサイト | 情報発信 | 全関係者 | 会社の基礎情報を中心に、特徴をしっかりと伝える。 |
ECサイト | 商品販売 | お客様 | 安心してお買い物をしてもらうための情報とシステム。 |
LP | 購買導線 | お客様 | 商品を魅力的にみせ、ECサイトやお問い合わせへ誘導する。 |
サービスサイト | サービス提供 | お客様 | ユーザーの不満を解消したり、満足してもらうためのシステム。 |
社内向けポータルサイト | 経営効率化 | 社員 | 会社内の情報を管理し、社内の人のみが閲覧・編集できる。 |
ECサイトは消費者向けに、オンライン通販を主体として設計するのが特徴。
LPは商品やサービスを魅力的にアピールし、購入などのアクションに誘導するもの。
サービスサイトは自社が扱う特定のサービスや製品に絞って、コンテンツを用意します。
また社内向けポータルサイトは、従業員同士のコミュニケーションを活性化させます。
コーポレートサイトはこれらとは違い、会社の情報を包括的に紹介する他、
情報を発信する相手も顧客・投資家・従業員など幅広いのが特徴です。
コーポレートサイトの目的
コーポレートサイトを作る目的を3つに分けて解説します。
信頼感を高める
事業活動において、信頼性が結果を左右する場面は珍しくありません。
営業スタッフは商談やプレゼンテーションで信頼を勝ち得るために、これまでの実績や革新性などの魅力を伝え、相手に納得してもらいます。
ビジネスパーソンは資料を作成したり、効果的なトークを考えたりと、日ごろから大変な努力をしているでしょう。
その点でコーポレートサイトは、魅力を伝えるための資料やコンテンツを使って、
ネット経由でアクセスしてきたユーザーに自動的に営業・広報活動を行います。
要するに、オンライン上にて24時間365日無休で働く営業や広報担当を雇うようなものです。
例えば商談中の相手にURLを教えておくと、WEBサイトのコンテンツを見てくれます。
そこで、会社や製品の魅力が伝わると
「この営業マンは、実績のある会社に勤めている」とか「この製品は何だか良さそうだ」という具合に
信頼や興味を引き出すことが可能となります。
このようにコンテンツの内容を工夫することで、潜在的な見込み客や就職希望者からも、信頼を勝ち取れます。
ファンを増やす
コーポレートサイトを上手に使えば、自社のファンを増やすことが可能です。
自社を気に入った人を増やすことには強力なメリットがあるので、この部分は軽視できません。
なぜなら、ファンは競業他社より自社を優先してくれますし、リピート購入や追加契約など再訪施策になります。
さらに、バイラル的にSNSでのシェアや口コミで新たなファンが増え
コミュニティも形成され、マーケティングの勝利ともいうべき好影響が期待できます。
近年は特に、ユーザーがSNSを使って自発的に情報を拡散するため、強力な営業効果を得らた事例が多くなってきています。
それは若い世代が中心になって、企業ページや商品内容で見つけた面白いことやキャンペーン情報を、次々とシェアしてくためです。
逆もしかりで、誤った情報によるネガティブな情報も拡がる傾向がありますが
コーポレートサイトでの自社発信による正確な情報はそれを防ぐ効果もあります。
つまり、コーポレートサイトは、人から人へ連鎖的に情報が広がっていく上での、重要な情報発信拠点となるわけです。
営業活動の改善(インバウンドマーケティング)
営業活動を強化、改善するためにもコーポレートサイトが役立ちます。
その理由は、主に二つです。
ネット上での営業活動による成果の拡大と、アナログ媒体の欠点を補間する効果があります。
まず、コーポレートサイトはオンラインを通して、年中無休・毎日24時間体制で情報を発信可能です。
加えて、日本全国はもちろん、海外からのアクセスも期待できます。
しかも、人を雇用するよりも、遥かに低コストで制作・運用できるのもメリットの一つ。
これらの特徴から大規模な営業活動を行いやすいので、期待以上の成果を出しているサイトも、少なくはありません。
また、アナログな営業の効果を高めることも可能です。
例えば、DMに自社サイトのURLを記載すれば、アクセス数などの計測が可能となり、反響の大きさを分析するのに役立ちます。
他に、ポスターは基本的に高齢者に向くと言われますが、これにQRコードを記載すると若者からのリアクションも期待できます。
コーポレートサイトをブランディングするメリット
コーポレートサイトは、社名での検索結果以外にも、コンテンツやSEOに力を入れることで
ユーザーが不安や期待する事柄での検索結果で表示されることも多く、不特定多数の目に留まる存在となります。
このため、自社のことを知らなかった相手に、社名を覚えてもらえるチャンスが生まれます。
しかし、閲覧ユーザーは興味・関心を持ったサイトのコンテンツ以外は、積極的に閲覧しません。
アクセスしたとして、内容を読み飛ばして終わることも多いです。
そこで、どうやって興味・関心を引き出すかが鍵と言えます。
対策としては、コーポレートサイトのブランディングが重要です。
ブランディングを行うことでどのような効果が得られるか解説します。
企業の認知度が高まる
ネットユーザーは検索サイトなどを用いて、自身の考えやニーズに合致している会社を探しています。
例えば、ユーザーが「エコ」を大切にしているなら
自然環境に対する取り組みが充実した企業には共感や関心を持ち、社名を覚えるでしょう。
つまり、ブランディングを行って自社の魅力をPRすれば、それに共感を覚えたユーザーの記憶に残り、想定した成果を生み出すことができます。
エコに限らず「高品質」や「スポーティ」などのイメージも同様です。
自社のブランドイメージをしっかりとサイトに反映させることで、興味・関心を引き出せれば、結果的に企業の認知度が高まります。
ロイヤリティを獲得できる
ロイヤリティとは、ブランドに対する愛着心のことです。
ロイヤリティを獲得すると「テレビを買うなら、この会社」という具合に、優先的に選んでくれます。
中には非常に愛着を持っていて、壊れても同じメーカーのものを購入する他、家族全員が同じ会社を贔屓にしているケースも珍しくありません。
具体的なブランディングの方法は、企業の魅力が伝わるコンテンツやオーナーズページの設置による、特別な体験を提供するのが一手です。
他に、カスタマーサポートの充実や、サイトデザインの洗練化などもブランドイメージを改善します。
独自の立ち位置を築くことができる
ブランディングは競合他社との差別化や、自社にしかない魅力の発信にも有効です。
例えば、コーポレートサイトを通して、自社と競業他社を比べた時の違いを発信できます。
また、自社ならではの技術を全面的に打ち出して「この場面なら、この会社に依頼しよう」と感じてもらうことも可能です。
これまでの実績を丁寧に紹介すれば、具体的な自社の対応能力や成果を知ってもらえます。
自社の魅力を際立たせるために色々な取り組みができるので、工夫していきましょう。
コーポレートサイトのブランディングで得られる3つの効果
コーポレートサイトのブランディングによって得られるメリットをご紹介しましたが、
ユーザーを集めるだけではなく、様々な角度からの効果も期待できます。
ブランドパートナーからの信頼が得られる
ブランドパートナーとは、自社の価値や想いに共感し、共に製品を広げてくれる企業や個人のこと。
企業の利益拡大や知名度の向上を目的とした施策を行う上で、非常に大切な存在です。
コーポレートサイトをブランディングすることで、そのブランドパートナーからの信頼が高まりやすくなります。
それはブランディングによって企業のビジョンが明確になるため、価値観や理想の共有が可能になるのが理由です。
協力会社が他者にサービスや製品を紹介する時には、自身の信頼にも関わりますので、判断は慎重になります。
このため、自身が良いと正確な情報をもとに確信が持てるかどうかは、大切な判断基準。
公式サイトから正確な情報もそうですが、熱意や魅力が感じられるかどうかで、結論が変わってきます。
従業員のモチベーションアップに繋がる
従業員のモチベーションアップにも、ブランディングは有効です。
これは社内向けの対策で、インナーブランディングと呼ばれています。
公式サイト上に企業理念や経営者の考え、これまでの会社の歩みなどを紹介するのが具体的な手法です。
経営者や他の従業員と目的を共有し、一丸となって何かに取り組むための雰囲気づくりにも役立つでしょう。
これによって、従業員の何を目指すべきか分からないといった不満が解消されたり
愛社精神にも繋がることで離職率が低下したりと、ポジティブな効果が期待できます。
当社のご支援においても、従業員同士で作業の改善のアイデアを出し合うなど、仕事に対して積極的な姿勢を引き出すころができ、想定以上の成果を生み出した事例もありました。
なお、インナーブランディングは新入社員に会社のコンセプトや取り組み姿勢を理解してもらうなど、従業員の教育にも貢献します。
優秀な人材の流出を食い止め、かつ社員の能力向上も目指せるため、前向きに検討したい施策の一つです。
良い人材の採用に繋がる
熱心な就職希望者は求人情報だけに頼らず、企業のコーポレートサイトをチェックしているケースが増えてきました。
給与や待遇の他に、自身が働く企業の職場環境やブランドイメージを重要視しているためです。
就職希望者はコーポレートサイトを通して、会社の雰囲気や従業員を大切にしているかどうかなどを、推測していきます。
ここで、しっかりとブランディングが行われていると、企業の価値観や目標に共感を覚えた人材が自らアプローチしてくるでしょう。
その結果、雇用条件以外にも、人間性や考え方がマッチした人材と出会える可能性が高まります。
なお、採用サイトは別に作る方法もありますが、その場合でもコーポレートサイトのブランディングは重要です。
ユーザーはコーポレートサイトを経由して、採用ページに移動するケースは珍しくありません。
もしも、会社の魅力が感じられないと、採用ページにアクセスする前に、離脱する危険性があります。
したがって、保有しているサイト全体を通して、一貫したブランドイメージやメッセージでの魅力を発信することが大切です。
自社の魅力を伝えるために大切なこと
ここまでコーポレートサイトをブランディングすることで、どのような効果・メリットが得られるか紹介してきました。
会社のサイト運用で悩んでいる時や、オンライン上での営業戦略を加速させたい場合には、ブランディングは重要なテーマと言えます。
施策には一定のノウハウが必要で、複雑な面もありますので、お悩みの際は専門家の意見も参考にしつつ、前向きに検討してみてください。
ご不明点や制作のご相談は、こちらよりお気軽にご連絡ください。